この記事では、アニメーションツールAsepriteにおける作図を、他のソフトと組み合わせて効率的に行う方法を紹介します。
Asepriteに画像をコピー&ペーストするだけ
Asepriteには、クリップボードにコピーした画像をそのままレイヤーに貼り付ける機能があります。この機能は一見当たり前のように感じるかもしれませんが、アニメーション作成時には非常に便利です。例えば、取り込む画像のパーツを分けて管理したり、サイズや形状を調整したり、複雑なアニメーションの動きを事前に確認できるなど、多くのメリットがあります。また、Asepriteの動作が軽いことも大きな利点です。
元となる画像を用意します
用意する画像は何でも構いません。普段お使いのペイントソフト(お絵かきソフト・デザインソフト)やベクターソフト、写真データでも大丈夫です。
使用するグラフィックソフトは、有料・無料に関わらず、クリップボードコピーや簡単な編集機能があれば何を使っても構いません。
今回はサンプルとして、ベクターツールのCorelDrawを使ってアヒルの画像を作成してみました。この画像はパス(線や曲線)を含むデータですが、Asepriteに貼り付けることで、曲線がドットに変換されます。
元の画像の解像度はAseprite上に反映されるため、用意する画像のサイズを調整してクリップボードにコピーします。(Windowsの場合はCtrl+Cキー)
Asepriteに貼り付けます
Asepriteを起動し、メニューから「ファイル」→「新規」を選択し、適当なサイズのファイルを作成します。あとは先ほどクリップボードにコピーした画像を貼り付ける(Ctrl+V)だけです。画像の背景が白くなっている部分は、範囲指定(マジックワンドや矩形選択)を使って切り抜いても構いません。
Aseplite:アニメーション用のレイヤーを追加します
貼り付けた画像をアニメーションさせるために、複数のフレームを用意します。レイヤーの上に表示されている数字「1」の部分を右クリックし、「新規フレーム」を選択します。Asepriteでは新規フレームを作成すると、前の画像が自動で複製されます。そのまま使用しても構いませんし、画像を消して新たに書き直すこともできます。
画像の修正によって荒くなる部分の解消
Asepriteに貼り付けた画像は、位置や拡大縮小、回転などを簡単に行うことができますが、その際にドットがつぶれたり乱れてしまうことがあります。綺麗なアニメーションを作りたい場合は、修正が必要です。
この問題を解消するためには、元のデータを先に編集しておくと便利です。回転や拡大縮小を行った画像を再度クリップボードにコピーし、Asepriteに貼り付けるだけで、ドットの欠けや潰れを修正する手間が省けます。
元画像を回転させて貼り付けたサンプル
このサンプルは、画像をコピペしただけの6フレームのGIFアニメーションです。
(もっとフレーム数を増やしたり、画像出力時のバグを修正すれば綺麗に仕上がります)
使用するパーツを増やし、画像の位置や回転、サイズなどを編集することで、簡易なフラッシュアニメーションのようなものを簡単に作成できます。また、この状態でアニメーション全体の動きを確認できるため、細かい部分の修正(表情や髪・衣類の動き、光の加減など)を加えることでクオリティを上げることができます。
補足:Asepliteで作成したアニメーションをUnityスプライトに使用する
先ほど作成したアニメーションGIFデータは、Unityスプライト画像として利用することもできます。
(画像の保存形式のおすすめはPNGです)
Asepliteのメニューから「エクスポート」→「Export As…」「スプライトシートのエクスポート」で画像を保存します。
アニメーションを連番で保存するか、1つのファイルに画像を順に並べたシートのどちらを選んでもOKです。
Asepliteで作成したアニメーションをUnityのシーンに配置
Asepliteを使って作成したアニメーションは、Unityでゲームオブジェクトとして利用することもできます。
Unityにスプライト画像を取り込む方法は前の記事で紹介しています。
Unityにスプライト画像を表示させる
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