CorelDRAWプロパティ解説とは?|輪郭・塗り・透明度をマスター!

CorelDRAW Dockers-doking-windows ドッキングウィンドウ プロパティ

CorelDRAWの制作で欠かせないのが「プロパティ」ドッキングウィンドウ。
ここでは、オブジェクトの線・塗り・透明度など、視覚スタイルのすべてを一元管理できます。

本記事では、プロパティウィンドウでできることを1つの記事で完結できるように、画像を挟みながら総まとめします。

プロパティとは?

プロパティウィンドウとは、選択中のオブジェクトに応じて、線や塗り、サイズ、効果などの設定をまとめて変更できる、コンテキスト対応型のコントロールパネルです。

プロパティで設定できる項目一覧(CorelDRAW)

CorelDRAWの「プロパティ」ドッキングウィンドウでは、選択中のオブジェクトに対して、輪郭(線)、塗りつぶし、透明度の設定を行うことができます。

■ 輪郭(線)

オブジェクトの輪郭に関する設定を行います。線の太さや色、端点の形など、表現力に直結する重要な要素です。

主な設定項目

  • ① 輪郭の色:カラーパレットから右クリックで色を取得することも可能です。
  • ② 線の太さ(可変輪郭に対応)
  •   線種(実線、点線、破線 など)
  • ③ コーナー(角の処理)・キャップ(線の端)・配置方法
  • ④ 先端に表示する図形:矢印・円・寸法線・飛行機など
  • ⑤ 可変輪郭:線の一部だけ太くしたり細くしたりして、強弱をつける表現が可能
  • ⑥ ペン先の設定:太さや角度を指定できる

■ 塗りつぶし

オブジェクトの内部を色や模様で塗りつぶすための設定です。単色から複雑なパターンまで、さまざまな塗りつぶしが可能です。

主な機能

基本の塗りつぶし

  • オン/オフ切り替え:塗りつぶしをワンクリックで有効/無効に
  • 標準塗り:カラービュー・カラースライダー・カラーパレットから選択可能
  • カラーモード:CMYK、RGB、HSB、Lab、Hex(16進数カラー)に対応
  • スポイトツール:他アプリの色も取得可能(デスクトップ全体に対応しています)

グラデーション塗りつぶし

  • 多色グラデーション:2色以上の滑らかな色変化を作成可能
  • 透明度の個別設定:グラデーション内で部分的に透明にすることも可能
  • 形状:線形/楕円/円錐形/長方形に対応
  • ブレンド方法:線形、時計回り、反時計回り
  • 配置方式:標準、繰り返し、ミラー
  • ステップ数やスムージングの調整で滑らかさをコントロール

パターン塗りつぶし

● ベクトルパターン塗りつぶし
  • 拡大縮小しても劣化しないパターンを使用可能
  • ミラー反転(横・縦)、変形(位置X/Y・幅・高さ・傾き・回転)も可能
  • オフセット設定でパターンの配置微調整が可能
● ビットマップパターン塗りつぶし
  • 登録済みの画像ベースパターンを使用可能
  • パターンのブレンド方式(放射状、直線)を選択可能
  • 輝度・光度・色の調整で微調整も可能
  • ベクトルパターン同様、変形・ミラー・オフセット対応
● その他のパターン塗り
  • 2色パターン
  • テクスチャ塗りつぶし
  • PostScript塗りつぶし:印刷・技術系に向いた表現

■ 透明度

透明度の設定により、オブジェクトを部分的に透過させて重ね表現を豊かにできます。

主な機能

  • 透明度のオン/オフ切り替え:任意のオブジェクトに適用可能
  • 標準透明度:オブジェクト全体に均等な透明度を設定
  • 透明グラデーション
     → 対象部分に向かって徐々に透明になる効果を設定できる
     → 対応形状:線形、楕円、円錐形、長方形
  • 複合透明度:ベクトル・ビットマップ・2色グラデーションを使用した透明効果も可能

■ プロパティをドッキングウィンドウに表示させるには

→画面上部のメニューバーから「ウィンドウ」を選択→「ドッキングウィンドウ」を選択→「プロパティ」にチェックマークをつける

CorelDraw ドッキングウィンドウの設定方法

応用編:プロパティ設定の活用テクニック

基本的なプロパティ設定に慣れてきたら、ここからはさらに表現の幅を広げる「応用テクニック」をご紹介します。

■ 輪郭の応用:線の強弱で表現力アップ

オブジェクトの輪郭には、部分的に太さの強弱をつけることができます。

  • 漫画キャラクターの輪郭やまつげ
  • 背景とのメリハリや、影・奥行きの表現
  • 図形の一部だけを強調したいとき など

【使い方】

  1. 直線または曲線オブジェクトを選択
  2. 上部の「プロパティバー」から
     → 可変輪郭ツール を選択
     (※ドッキングウィンドウにも同機能のボタンがあります)
  3. 太さを変えたい箇所をクリックすると、
     線に垂直な2方向の矢印が表示されます。
  4. マウス操作で調整するか、数値を直接入力して太さを設定。
  • 太さの変化点(コントロールポイント)は複数設置可能
  • 変化点を移動・編集しながら、ノード(パス)自体の修正も可能です。

■ 塗りつぶしの応用:重ねて奥行きを演出

単色の塗りだけでは単調になりがちですが、複数の塗りつぶし・模様・効果を重ねることで、デザインの質感を大幅にアップできます。

特に便利な技法

  • パターンや効果の重ねがけ
  • 複数のオブジェクトを使った表現
  • 範囲限定の塗りを行いたい場合は…

💡 「パワークリップ」機能(マスク処理) が便利!

  • オブジェクトを特定の範囲内にマスクして表示できる
  • 1つの塗りオブジェクト内に、複数の色・画像・模様を合成できる
  • 複雑な構成を一括管理できるため、作業効率もアップ
CorelDRAWパワークリップの例

■ 透明度の応用:自然な重なりやフェード表現に

透明度をうまく活用することで、イラストやテキストに柔らかさや深みを持たせることができます。

主な効果

  • 複数オブジェクトの重なりを自然に見せる
  • 背景を透かす演出
  • フェードイン/アウト風の視覚効果

💡 グラデーション透明度を組み合わせれば、
「徐々に消えていく」「一部だけ透かす」といった演出も簡単です。

✅ 応用機能で表現の幅を広げよう

CorelDRAWのプロパティ設定は、基本操作だけでなく、クリエイティブな応用にも対応しています。
線や色、透明度といった視覚効果を活用することで、より魅力的なデザインや表現が可能になります。

記事の前半とあわせて、自分の表現スタイルに合わせたプロパティ活用術を探ってみてください!

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