ベクター画像(SVG形式)の互換性チェック
当サイトでは、ベクターグラフィックの作成にはCorelDRAWを使用しています。
このソフトを使って作成したベクターデータはSVG形式(Scalable Vector Graphicsの略)で保存・エクスポートすることによって、互換性のあるグラフィックソフトであれば、同じデータを利用・編集することができます。
インターネット上には、無料で使用することができる「INKSCAPE」という優れたベクターグラフィックソフトがあり、今回は、CorelDRAWで作成したベクターデータをINKSCAPEで読み込んで、うまく活用できるか、ファイルの互換性を確認する内容です。
CorelDRAWでサンプル画像を作成する
まずはCorelDRAWを使って、サンプルのベクター画像を作成しました。
基本図形の円、ベジェ曲線、テキスト、塗り、輪郭、グラデーションを組み合わせた画像です。
花びらの部分は、中心の円よりも下に伸びていますが、「重ね順」を使って隠れるように設定しています。
この画像を、ベクターデータ(SVG形式)で保存、またはエクスポートして
INKSCAPEで読み込んだときに、うまく画像が表示されれば実験成功です。
INKSCAPEを起動してファイルを読み込む
次にINKSCAPEを起動します。最新のバージョンは1.3ですが、使用しているバージョンは1.2です。
最新版のINKSCAPEをダウンロード
INKSCAPEが起動したら、先ほど作成したベクターデータを開きます。
(新規ドキュメントを作成して、データをドラッグ&ドロップしても構いません)
保存したデータが無事にINKSCAPEでも開きました
上の画像はINKSCAPEの画面です。先ほど作成したベクターデータ(SVG)が表示されています。
ややテキストの位置がずれていますが、この程度の修正であれば問題ありません。
基本図形の円、ベジェ曲線、テキスト、塗り、輪郭、グラデーションの情報が上手く読み込めました。
花びらの重なり具合も問題なく表示されてます。
INKSCAPEでベクターデータを編集する
読み込んだデータをINKSCAPEで編集するには、オブジェクト(図形)を「グループ解除」する必要があります。
上の画像では、画像をコピーして色やテキストを編集している状況です。
グラデーション部分は、今回は単色に設定しています。
テキストの編集もINKSCAPEの「テキスト」機能を使って簡単に編集することができました。
INKSCAPEで編集したベクターデータをCorelDRAWで読み込む
今度は逆に、INKSCAPEで編集したベクターデータをCorelDRAWで読み込む実験です。
CorelDRAWを起動してファイルを読み込むと、以下のようなメッセージが表示されました。
「見つからない代用フォント」を別の代用フォントを使用するかの確認メッセージのようです。
今回は特に問題がないので、そのままOKを選択します。
INKSCAPEで編集した画像がCorelDRAWでも無事に開きました
INKSCAPEで編集したベクターデータが、CorelDRAWの画面に表示され、実験は成功しました。
ややテキストの位置がずれていたので修正しようとすると、オブジェクト(図形)にロックがかかっていました。ロックを解除し「オブジェクトのグループ解除」を行います。
INKSCAPEを使ってベクターデータを読み込んだときと同様に、特にオブジェクトに不具合はありません。
ただ、画像全体のサイズを「1200×630」に設定していましたが、CorelDRAWの画面では画像が大きく表示されています。
これは画像を保存する際に設定で修正できると思いますが、実際は、ベクター画像は拡大・縮小によって画質に影響を及ぼさないため、あまり問題ありません。
テキストの位置を修正して完了です
上の画像は、テキストの位置を修正と画像全体のサイズを整えたものです。
今回はCorelDRAWとINKSCAPEを使って、ベクターデータの互換性を確認してみました。
同様に、ベクターデータに対応しているillustratorやCanvaなどのグラフィックソフト(ツール)でもオリジナルな画像を作成・編集することもできます。
またインターネット上で配布されているベクター画像をダウンロードして編集することもできます。
(ベクターデータには有料と無料のものがあります。)
もしこの記事を読んで、ベクターグラフィックに興味を持っていただけたら、ぜひお試しください!
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