CorelDRAWで簡単に案内図を作成する方法

現代では、プライベートやビジネスにおいて、建物や会場などの所在地やルートを相手に分かりやすく伝えることが重要です。

案内図を作成することで、建物や施設の情報を、訪問者や利用者に効果的に伝えることができ、利便性が向上します。

また、緊急時の避難経路などを示すのに役立てたり、位置情報や案内の説明を省くこともできます。

この記事では、CorelDRAWを使用して地図を簡単に作成する方法を紹介しています。

さらに、彩りや立体感などの装飾を加えたい場合についても、少ない機能で作成する方法を記載していますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

案内図の作成は「わかりやすさ」が重要

案内図は厳密な地図や図面とは異なり、「わかりやすさ」が重要です。

周囲の建物や川、目印、信号機などの「目標物」が分かりやすく記載されていれば十分です。

道路の交わり方や幅なども、アバウトで構いません。

案内図作成に使う主な機能

CorelDRAWでは、主に2つの機能だけで地図や案内図を作成することができます。

それは折れ線ツール仮想セグメントの削除ツールです。

「折れ線」を使って大まかな道路や建物を描き、「仮想セグメントの削除」を使って無駄な線を消すだけです。

ベクターデータを使って案内図を作成するメリット

ベクターデータは、写真やビットマップ(ラスターデータ)とは異なり、案内図のようなシンプルな画像作成に適しています。

パスやセグメントによって画像を表示するため、線の作成・修正・削除や、縮尺や色の変更などが容易に行えます。

案内図作成の流れ

STEP
折れ線ツールを使って道路を描く

案内図に必要な道路の種類は、広い道路・普通の道路・狭い道路の3種類で充分です。

あまり難しく考えずに、シンプルに描くのがコツです。

STEP
仮想セグメントの削除ツールを使って余分な線を削除する

折れ線ツールを使って描いた余分な線は、仮想セグメントの削除ツールを使って簡単に削除できます。

全体のバランスを調整しながら、案内図を整えます。

STEP
地形や建物などを追加する

案内図の利用者が、位置を把握しやすいように、地形(川)や建物を追加します。

STEP
必要な情報や目標物を記載する

信号機や経路(ルート)・駐車場など、訪問者や利用者が迷わないように、必要な情報を記載します。

STEP
完成した案内図をSNS,WEBサイト、地図アプリなどに掲載する

完成した案内図は、さまざまな場面で活用できます。

訪問者や利用者の利便性を向上させ、より使いやすいように工夫します。

折れ線ツールを使って道路を描く

ここから実際に案内図を作成していきます。

案内図に必要な構造物として、まずは「道路」を描きます。

道路の種類は、広い、普通の、細いの3つで充分です。

それぞれの幅は適当でも構いませんが、この例では広い(30)、普通(15)、狭い(7.5)の幅を使います。

折れ線ツールで大雑把に道路を描く

道路を描くには折れ線ツールを使います。

もちろん、道路のカーブや拡幅などの細かい要素を盛り込むこともできますが、この例ではシンプルに作成しています。

CorelDRAWの折れ線ツールでは、直線を引くときは起点・終点をそれぞれクリックし、曲線を作成するにはマウスの左ボタンをドラッグしたままカーブを描きます。

マウスやスタイラスペンを使って道路を描き、道路を描き終わったらマウスの左ボタンをダブルクリックします。

なおCorelDRAWでは、マウスを使って描いたカーブがいびつになっても、自動で適切な曲線に変換してくれる機能があります。

サンプル画像は、分かりやすいように赤い線を使用していますが
実際の案内図は、黒の実線で作成しています。

更に広い道路を追加します

広い道路が複数ある場合は、折れ線ツールを使って道路を追加していきます。

このときのポイントは、道路の交差部分もそのまま描き、線が交差するようにして下さい。

また、T字部分は線がはみ出るように描きます。

これによって、それぞれの線(ベクターデータ)の「交点」が生まれ、線の削除や塗り潰し領域が使えるようになります。

上の画像では、この時点で「落書き」のように見えますが、ここから少しずつ調整していきます。

普通の幅の道路を描く

広い道路を描き終わったら、今度は「普通の幅の道路」を描きます。

先ほどと同様に、折れ線ツールの平行線の設定ウィンドウを開き

幅を「15」に設定して、普通の幅の道路を追加していきます。

このとき道路の交わり方や位置が合わない場合、「元に戻す」を使って案内図を修正していきます。

案内図のバランスをみながら交差点を修正します

全体像が把握できたら

広い道路と普通の道路のバランスをみながら、無駄な線を削除していきます。

線を削除するには仮想セグメントの削除ツールを使用します。

カーソルを線の上に移動すると

カーソルの形状が「垂直に立ったカッターナイフ」に変わりますので

はみ出た線や交差している部分を削除していきます。

交差していた線を削除したことで、何となく「道路」のような画像になりました。

もう少し手を加えると、それなりの案内図になりますので、もう一息です。

案内図に記載する範囲を決めます

案内図を全体的に描いたら、ここで一旦「記載する範囲」を決めます。

案内図に記載する範囲を絞ることで、利用者が情報を把握しやすくなります。

「折れ線ツール」や「長方形ツール」を使って範囲を決め

範囲以外の線は、仮想セグメントの削除ツールを使って削除します。

細い道路を追加します

案内図の範囲が決まったら、細い道路を追加します。

上の画像では、折れ線ツールの平行線の幅は「7.5」にしています。

あまり細かく描く必要はなく、利用者が位置を把握できる程度で充分です。

どちらかといえば「区画」を表現するようなイメージで描くのがおすすめです。

細い道路を描き終えたら、これまでと同様に、仮想セグメントの削除ツールを使って

余分な線を削除します。

この時点で、案内図(地図)が明確になりました。

ここから、この案内図に「情報」を加えていきます。

折れ線ツールを使って地形(川)や建物を描く

道路を描き終えたら、案内図に地形(川)や建物などを加えていきます。

建物や構造物は、位置を表す代表的なものだけで構いません。

ある程度描き終えたら、スマート塗り潰しツールを使って区画毎に塗り潰しを行います。

同様に、区画・公園・団地なども、分かりやすく色分けしていきます。

また、道路や図形オブジェクトの輪郭が無い方が見やすい場合は

図形のプロパティの「輪郭」を無しに設定したり、図形オブジェクトの重ね順を編集します。

案内図の仕上げ

案内図に必要な情報や装飾を追加します。

例えば、道路の名称や交差点(信号機)、建物名や施設名、ルートなどを加えます。

建物に「ブロック影ツール」を使って立体感を出すこともできます。

色合いを変えてみたり、イメージに合わせてアレンジを加えます。

もっと案内図にアレンジを加えるなら

案内図にはさらにアレンジを加えることで、使いやすさを向上させることができます。

例えば、ロゴや所在地の写真、WebサイトのリンクやQRコードを貼り付けたり

営業時間などの情報を加えることができます。

また、SNSやGoogleマップなどの地図アプリに広範囲の案内図や

建物・施設などの案内図を掲載するのもおすすめです。

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